賃貸物件を借りる際にかかる費用で「礼金」という
項目がありますが、礼金は敷金と同じで初回のみ支払う費用です。
しかし、費用の使われ方でみると敷金とは大きな違いがあります。
ここでは、礼金とはどんな費用なのかという点や
礼金があることによるデメリットを紹介していきます。
礼金とはどんな費用なのか？
この礼金という費用が生まれたきっかけは、戦後に何もない状態で
住むところがなかった人が大家に対して住むところを貸してくれてありがとう
というお礼のお金として始まった。
他にも、地方から都会に上京する子供を宜しくお願いします
という意味合いを込めて家主に支払われたのがきっかけとも言われています。
以降、現在まで続いている部屋を借りる時にかかる初期費用です。
つまり、礼金とは家主に対して支払う「お礼のお金」です。
今の世の中ではマンションの空室率がどんどん高くなっている状態なので
礼金という費用を払うことに抵抗を感じている人は多いようです。
礼金が生まれたきっかけを考えれば、抵抗を感じるのは当然かもしれませんね。
実際に多くの人が礼金は少ないところやゼロのところが
いいと言って物件探しに来ています。
しかし、まだまだ礼金を設定している部屋は多いですが、
それは家主が不動産屋に対して支払う紹介料や収入源のひとつ
として礼金の項目を使用しているからです。
ここで分かったかもしれませんが、家主さんも不動産会社に
紹介料を支払っているのです。私たちも部屋を借りる時に仲介会社に
手数料を払っているので２箇所から報酬を得ているのが仲介会社となります。
そのため、礼金がかかってしまう部屋は物件探しに行くと
たくさん存在しますが、敷金礼金ゼロの物件もあるので
どうしても払いたくないという人は礼金ゼロの物件を探すのもいいでしょう。
ただ、条件をつければつけるほど、お部屋探しは良いお部屋が
見つかりにくくなるので許容範囲の礼金であれば納得して
住みたい部屋に住むのが後々の快適な生活のためにはいいかもしません。
礼金がある地域の相場とほとんどない地域の違い
礼金という費用は地域によって相場が違ったり、ない地域も存在します。
その為、礼金が無い地域から引越しをして東京などの礼金がある地域に
引っ越すと初期費用の違いにびっくりします。
・東北地方や北海道
礼金のない物件が多く、あっても賃料１か月分ぐらいです。
特に北海道では礼金がかかるのはほとんどありません。
・関東
東京では礼金は１か月から３か月ぐらいが相場です。
もっとも礼金の文化が根強く残っているのが東京です。
関東も地域によっては礼金が少ない地域はあります。
・関西
大阪や神戸では以前は敷金礼金という項目ではなく
保証金と敷引きというシステムが採用されていました。
これは最初に保証金として２０万円預けておいて
敷引き１０万円での契約ならどれだけ綺麗に部屋を使用しても
保証金から１０万円が差し引かれて返還されるというものです。
この制度によってのトラブルが多かったため、
現在は敷金、礼金の名前で費用を取るのがほとんどで
相場は東京よりも高い場合もあります。
人気のない物件や築年数が古い物件ほど礼金が安い傾向があります。
礼金交渉することはできるのか？
礼金を下げることができれば、浮いたお金を他の部分に
使えるのでできれば下げたいところですよね。
部屋探しの時に交渉しやすいのは賃料交渉になりますが、
現在は空室リスクの高い時代なので、部屋の空き状況や
部屋探しの時期によっては礼金の値下げ交渉に応じてくれる可能性があります。
例えば、６月から８月などは部屋探しをする人が少ない時期
なので早く借りて欲しいと思っている家主は礼金交渉に応じるかもしれません。
また、分譲マンションではなく、すべての部屋が一人のオーナーの場合には
賃料交渉より礼金交渉がうまくいく場合があるなど条件によって様々です。
部屋を探す時には新築以外であれば、賃料交渉、礼金交渉のどちらかは
可能であることが多いので少しでも初期費用や毎月のコストを抑えて
新生活をスタートさせましょう。
